雑記

独立開業に向けた準備と申請。超初心者向けの税金との向き合い方

独立開業に向けて実際にやるべき申請事と税金について挙げてみた。

1.届け出るもの

税務署に届け出るもの

・開業届

届書を出さなくても仕事はできるが税金を納めるときの「青色申告(※後述)」に影響が出るので開業を決めたらなるべく早めに出すようにしよう。ちなみに私はゲン担ぎで提出日を一粒万倍日にしました。

・青色申告承認届

開業した後に所得を申請して税金を確定させる際に申告する方法が「青色申告」。その申告方法を「青色申告にしますよ」ということを事前に申請しておくための届け出。

・インボイス登録申請

正しくは「適格請求書発行事業者の登録申請書」。これを届け出ることで納税に消費税の納付が加算される。

管轄の役所に届け出るもの

・国民年金と国民健康保険の切り替え

管轄の市役所(区役所)に出向くと窓口があるので係の方に促されるままに申請すれば問題なく済ませることができる。

・マイナンバーカード申請

マイナンバーカードを申請してカードを取得しておく方が便利。青色申告を行う際、マイナンバーカードを持っていればネットで申告することが可能になる。アナログ申告(紙の申告)の場合、税の控除が一部で受けることができず、またメチャ混みする税務署に出向いて申告しなければならない。

・助成金

開業する業種によっては行政からの助成金が得られる場合がある。返済義務があるものもあればないものもあるが初期投資として得ることができれば断然お得。助成金の多くはこちらから能動的に申請しないともらえないものがほとんどなので自分で徹底して検索して自分の業種に沿うものがあるかを調べる必要がある。

揃える備品候補

・パソコンと携帯電話

業種にもよるが高度な図面や動画を作成する場合を除いてあまり高価なものは必要ない。YouTubeが見られる、ワードやエクセル、パワーポイントなどのofficeソフトが一通り動く程度であれば問題ない。

・会計ソフト

税理士さんにオーダーすることも可能だが、オンラインでまとめられる会計ソフトを契約する方が安くて便利。会計ソフトであれば年間経費も1~2万円でそれほど大きな負担もなく、その都度、売り上げや経費の状態も見ることができる。最近のソフトは会計に関する深い知識を意識しなくても使いこなせるし、青色申告から確定申告まで一連の流れも質問形式で促されるがまま税務署への申請まで全部オンラインで済ませることができる。

・クレジットカード

独立してから新たにクレジットカードを作ろうとしても会社員ではないことを理由に審査が通らないことがある。クレジットカードは私的な利用と業務利用で分けると使い道がわかりやすくなる。

・銀行口座

私的な口座と業務口座を分けておきたい場合は別口座を開設すると収支管理が楽になる。(ちなみに私はクレジットカードの使い分けのみで銀行口座は分けなかった)

2.税金について

会社員であれば、税金についてはほぼ全部会社が行うので自身では何も理解しなくてもよかったが独立したらこれを能動的に行わないと誰もやってくれない。これまで会社員だった場合、総務や財務と言った仕事に就いたことがなければ税金については知らないことも多いと思う。かく言う私も税金については全くの無知状態だった。例えば青色申告と確定申告って同じ「申告」という言葉が共通しているけど何が違うの? とか、「控除」と言う言葉のニュアンスもぼんやりとしか理解していないレベル。ホント、税金を理解するのに苦労した。ではどうやって内容を理解したかと言うと、とにかくネットで調べまくった。

青色申告と白色申告

独立開業した人は「事業者」と呼ばれ、事業者は税金を払うために所得の申告を行う必要がある。その年の12月末日までに得た金額から経費となった金額を差し引いて残った金額が所得となる。その申告方法には2種類あって一つが「青色申告」。もう一つが「白色申告」となる。

・青色申告を目指そう

一般論として独立、開業するのであれば青色申告を目指したい。なぜ青色かというとかつては申告する用紙が青色だったから。青色は白色よりも詳細な申告内容となる分、税金の控除(税金の支払いが免除される項目、金額)が多くなるので節税になる。対する白色申告はお小遣い帳レベルの内容になるので控除される金額も少なくなってしまう。

・確定申告

基礎控除、生命保険、医療控除など私生活で控除される(免除される)税金項目と青色(白色)申告の内容を加えたものが確定申告となる。つまりは1世帯すべての税金に関する内容を申告するものになる。この確定申告をもって税金が確定する。

税金について調べる方法

・YouTube

私の場合、税金について調べるのに強い味方になったのがYouTube。青色申告、確定申告に関する情報源としてダントツでわかりやすい。書面内容や申請方法が具体的に示され、かなり詳細に知らせてくれるものがいくつもある。その一方で国税庁のHPの説明は避けた方が良い。残念ながら役所の説明と言うのは「言い洩らさないための説明」が多くなり、結果的に何言っているのかわからないものが少なくない。何よりも申請書のネーミングが漢字の羅列になっていて、言葉の意味が理解できないことが多い。例えばインボイス制度の届書と「適格請求書発行事業者の登録申請書」を直感で繋げられる人がどれだけいるのだろうか。あまりいないと思う。勘弁してほしいですね、こういうのは…。

・税務署の講習会

独立、開業にあたり何度か税務署を訪れると思うが、税務署では納税について無料講習会が開催されていることがある。すべての税務署で行われているかは不明だが、もし最寄りの税務署で開催されているのであれば受けて損はしない。講師は税理士の方が多いようで節税の豆知識も教えてくれる。講習会の利点は講師の方に直接質問できるので自身の仕事内容に即した具体的な回答が得られること(残念ながらYouTubeではこれができない)。また実際に受講して思ったのは何の知識もないまま、ただぼんやりと受講してもなかなか理解できそうにない。上記のようなネットで少し知識の下地を作ってから受講するほうが理解も早いし深まると思われる。

知っておいて損はない税金の知識

以上、私自身の経験から紹介してみた。申請物は馴染みのない言葉が多く戸惑うことも多い。ただ各所に出向いて相談すれば懇切丁寧に教えてもらえる。まずはやれるだけ自分でやってみてわからないことや自信が無いことをまとめて問い合わせると先に進めることができると思う。
税金については「面倒くさいなぁ」が先行するかもしれないがお金に直結することでもあり、知っておいて損はない。役所や税務署への届け出関係などは優先的にやっておく必要もあるが、会計ソフトなどは確定申告の締め切り時期(3月中旬)が近い時期でなければそれほど慌てる必要はない。ただし収支については、確定申告の締め切り間際にまとめてやると本当に苦労する(笑)。日ごろからコツコツやるか、少なくとも月末にやるなど、ある程度日ごろからまとめておくことをお勧めしたい。

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なんべぇ
<国籍:日本> <性別:男性> <出身地:北陸> <年齢:還暦を越えました!> <職業:本業はスポーツイベントディレクター> <そのほか:仕事では地方出張が多い>